人生の大政奉還

はじめに

私達日本人は、過去150年の間に、三度、大きな社会変革を通ってきました。
第一に、明治維新です。第二に、第二次大戦における敗戦と占領です。第三に、200年前後から始まる社会価値の崩壊と、2009年夏の衆議院選挙における民主党勝利と、その政権交代です。

一、19世紀は、列強国と呼ばれる欧米諸国が積極的にアジアに進出し、弱小国を軍事的に占領していく帝国主義という時代でした。それはまずインドを手始めとし、東南アジア諸国、そして中国と、それぞれの国々を軍事力によって支配していった時代でした。日本は、それらの西欧列強国から国土を護り、それら列強国の水準まで国家体制を持っていく為に、1867年、11月、将軍徳川慶喜は、260年間続いた江戸幕府を朝廷に大政奉還したのです。それによって、1868年、朝廷を中心とする新国家体制が誕生し、明治維新が実現することになったのです。そして、廃藩置県、版籍奉還等の大変革が断行され、四民平等の時代が到来し、ようやく文明国の仲間入りすることができるようになったのです。

二、1945年8月、第二次世界大戦によって日本はアメリカ合衆国に敗れ、無条件降伏しました。そして、アメリカ合衆国に対して、日本の全てを大政奉還し、単独占領されたのです。しかし、その不幸な戦争の結果、日本にもたらされたものが民主主義という新しい政治システムでした。そして、その新しい民主主義がもたらされることによって、20歳以上の全ての男女は、個人の自由と権利を与えられるとともに、それぞれ一人一票というものを持つことになり、自分が選ぶ候補者に投票することができるようになったのです。 

三、2000年前後から始まった数年間のショックも、日本人にとって大きなものでした。それは、それまでの終身雇用制等の戦後価値体系が全て崩壊していき、全国で、企業の吸収・合併が積極的に行われ、アメリカを中心とする自由経済、市場経済中心の価値観に完全移行していったからです。正社員を少なくする為に、大幅なリストラが行われ、派遣労働法によって、非正規の派遣社員を雇用するようになっていったのです。その為に、多くの中高年の人々が会社を解雇されていきました。
そして2009年の夏、日本に大きな変革が起きました。自由民主党にとっては、それはまさに自分達の全権力を国民へ大政奉還した年となりました。それは8月末の衆議院選挙によって、鳩山邦夫を中心とする民主党が完全勝利し、戦後、昭和30年から続いてきた自由民主党政治が大敗北したという出来事です。それは、まるで自由民主党の敗北というよりも、それ以上の意味をもつものです。そして、民主党へと政権交代が行われていきました。このことは、選挙というシステムがなかった過去の時代であれば、日本に一大革命が起きたことと同様の出来事です。いわば、血の流れない平成革命ということが日本において達成されたということを表しているのです。そして、この事は、日本にとって非常に大きなエポックとなる出来事なのです。

今までに大きな変革を三度、私達日本人は乗り越えてきました。今回で四度目かもしれません。もちろん、現在の社会は、過去の時代と明らかに違っています。しかし、この明治から昭和、そして現在進行形である平成の大変革からいえることは、私達は、このような大きな時代的カオスというものと、そのカオスによって生ずる様々な苦しみのプロセスを通ることによって、初めて、一人一人の人間という存在が、大宇宙大生命の根源に向かって、自己進化と自己成長というものを遂げていくことができるということを表しているのです。そして結果的に、以前よりも遙かに高い目標を達成することができ、希望と勇気、そして経験と智慧という、決して他の誰にも奪えない自分だけの宝を獲得することができるということを表しているのです。
これからの時代は、全人類一体化・地球人類連帯化の時代になっていくのです。まず、世界的なテロ活動というものは、一人一人の生命というものが、全世界の人々と一つに繋がっているということを知ることによって無くなっていくのです。そして、大宇宙大生命システムというものが、全ての宗教の本源であるということを知ることによって、それぞれの宗教や国家の違いというものを理解することができ、宗教や国家というものを尊重しつつ、しかもそれらから自由になっていくことができるのです。そして、宗教による争いや、人種や肌の色、そして目の色などの差別が無くなっていく時代へとなっていくのです。
また、人間が全ての生物や人々と一つになっているという事実を知ることによって、経済的な格差も調整されていくようになるのです。そして、それはもちろん、政治にも反映されていき、やがて世界の一国、一国が、現在世界中で起きている国々の問題というものが、自分達とは別の問題ではなく、むしろ自分達の問題として扱うようになっていくのです。
そして、現在、多くの大変革の嵐の中に巻き込まれている多くの人々に対しては、過去においても多くの困難、苦悩がありましたが、そうした時代の猛火の炎の中からでも、素晴らしい不死鳥が、新しい身体を造り、新たな姿となって甦り、更に大きくなって全世界を光輝させながら高く飛翔していくことができたということを思い出していくことです。  
そのような困難な時代こそ、私達の意志を超えた大宇宙大生命の働きによる自己改造、自己創造の時であると覚悟して、意識において、自分という存在を大宇宙大生命に対して大政奉還していくことが現在のアクアリアス新時代そのものから求められていることなのです。このことが平成大政奉還の時代の意義です。そして、今現在の困難な時期こそが、もう既に始まっているアクアリアス新時代の中で、新創造された自分という存在が、新たな使命を果たしていく為の準備期間であり、そのことに気づいていく為の移行時期でもあるということです。

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